日記
2024.01.30
北方文化博物館を見学させて頂きました。
学び
忙しさにかまけて投稿が滞り、もう去年の夏のことになってしまいましたが・・・、北方文化博物館を久しぶりに見学させて頂きました。
豪農を経て豪商となった伊藤家という新潟市江南区の大地主の邸宅ですが、戦後の私立博物館第1号となることで進駐軍の接収を免れたのことです。
北方文化博物館と言えば大広間の吊り欄間が特徴的です。
縁、土庇の間に吊り欄間があることで中間領域のレイヤーが増えることで、空間の奥行、深みが非常に増していると思います。
それでいてこの奥行き感のわりには縁、土庇の深さはそこまで深くないので庭とのダイレクト感があり、ついつい長居してしまう居心地のいい座敷です。
また座敷の欄間より吊り欄間のレベルが若干低くなっているようで、お庭を低く見通すような視線に誘導されている感じがして、お庭は実際の奥行以上に奥行があるように見えます。
この低く見通す意識を強調するためか、張間方向の欄間が桁行方向の欄間より高く設置されています。
これらの欄間の操作だけで視線をコントロールするという面白い試みは、機会があれば応用して使ってみたいものです。
この大広間の他にも色々と見所や三楽邸など内部非公開の箇所もあったので、また違う季節や特別公開がある時などに訪れたいと思います。